刑事事件

東京都墨田区(錦糸町)の刑事事件事情|窃盗事件に注意!

東京都墨田区(錦糸町)の刑事事件事情|窃盗事件に注意!

東京都墨田区は、東京都の東側に位置する区で、東京スカイツリーやJR・地下鉄の錦糸町駅があることで知られています。

この記事では、墨田区の刑事犯罪事情と、万が一墨田区で逮捕されてしまったときの手続と対応についてご説明します。

1. 墨田区内の刑事犯罪事情

墨田区を管轄する警察署は、向島警察署本所警察署の2つです。向島警察署は墨田区の北部を、本所警察署は南部を主に管轄しています。

(1) 過去5年の刑事事件の総数

向島警察署管轄区内

  • 2013年 1310件
  • 2014年 1238件
  • 2015年 1068件
  • 2016年 1005件
  • 2017年 880件

 

本所警察署管轄区内

  • 2013年 2207件
  • 2014年 2297件
  • 2015年 2302件
  • 2016年 2166件
  • 2017年 1968件

このように、墨田区内の刑法犯の件数は減少の傾向にあります。この傾向は全国的なもので、背景には防犯カメラの普及は地域の防犯活動の活発化があるといえます。

もっとも、本所警察署管轄区内においては一貫して減少の傾向にあるわけではありませんので、引き続き注意が必要です。

全体の件数は、向島警察署よりも本所警察署の方が2倍以上多くなっています。これは人が多く集まる錦糸、押上、領国などの地域を管轄していることが理由だと考えられます。

(2) 過去5年の粗暴犯の件数

粗暴犯とは、暴行・傷害・脅迫・恐喝・暴力によって他人に損害を与える犯罪をいいます。

向島警察署管轄区内

  • 2013年 41件
  • 2014年 45件
  • 2015年 46件
  • 2016年 72件
  • 2017年 52件

 

本所警察署管轄区内

  • 2013年 147件
  • 2014年 209件
  • 2015年 261件
  • 2016年 184件
  • 2017年 144件

粗暴犯の件数は向島警察署、本所警察署ともに増加と減少を繰り返ており、不安定な状況となっています。特に2015年の本所警察署管轄区内では261件もの粗暴犯が発生しています。

粗暴犯は暗くなった後の繁華街で発生しやすいので、夜の錦糸町駅周辺などでは暴行事件や傷害事件に巻き込まれないように十分に注意しましょう。

(3) 過去5年の侵入窃盗犯

向島警察署管轄内

  • 2013年 95件
  • 2014年 81件
  • 2015年 73件
  • 2016年 41件
  • 2017年 33件

 

本所警察署管轄内

  • 2013年 93件
  • 2014年 68件
  • 2015年 81件
  • 2016年 53件
  • 2017年 56件

侵入窃盗犯とは、他人が管理する土地や建物に不法に侵入して窃盗を行う犯罪を言い、空き巣、忍込み、居空き、金庫破り、事務所荒し、出店荒しなどが該当します。

侵入窃盗犯の件数は、向島警察署管轄内、本所警察署管轄内のいずれにおいても減少の傾向にあります。しかし、粗暴犯と同様に2015年に本所警察署管轄内で件数が急増していることから状況は不安定であるといえ、依然として注意が必要です。

では、侵入窃盗犯の被害に遭わないためにはどうすればよいのでしょうか。

空き巣をしようとする犯人は、できるだけ人目につかず、簡単に犯罪を遂行することができ、確実に儲けることができるようなターゲットを物色します。鍵をかけ忘れた窓や周囲に気付かれずに破ることができる窓があれば標的にされることは想像に難くありません。

空き巣の侵入経路になるような窓があれば、できるだけ死角を減らすための工夫をし、防犯フィルムを貼ったり、補助錠や警報ブザーを取り付けたりするなどの対策を施しましょう。

また、ゴミ出しや近所のコンビニに買い物に行くときなど「5分程度なら大丈夫だろう」と油断して施錠を怠った結果、侵入の被害に遭うことも少なくありません。たとえ短時間であっても施錠を徹底するようにしましょう。

在宅中に住居に忍び込んで窃盗を働く「居あき」は、家族が一つの部屋に集まっているときや、洗濯物を干すために庭やベランダに出ているときなどに狙われます。

家にいるからといって油断せず、目の届かない部屋の窓は必ず施錠しましょう。

(3) 過去5年の非侵入窃盗犯

向島警察署管轄内

  • 2013年 900件
  • 2014年 854件
  • 2015年 769件
  • 2016年 684件
  • 2017年 577件

 

本所警察署管轄内

  • 2013年 1564件
  • 2014年 1598件
  • 2015年 1499件
  • 2016年 1561件
  • 2017年 1358件

非侵入窃盗犯とは、窃盗犯のうち侵入盗に該当しないものをいい、ひったくり、すり、自動車盗、万引き、置き引き、自販機ねらい、車上ねらいなどが該当します。

墨田区内では非侵入窃盗犯の数も年々減少しており、過去5年で向島警察署管轄内では300件以上、本所警察署管轄内では200件以上減っています。

非侵入窃盗犯でもっとも数が多いのが自転車盗です。自転車盗の被害を防ぐためには、わずかな時間自転車から離れるときでも必ず鍵をかけるように心がけ、防犯性の高い鍵を複数かけるようにしましょう。

2.もし逮捕されてしまったら

犯罪の被害に遭わないように、日頃から防犯に努めている方は多いかと思います。しかし、家族が逮捕されたらどうすればよいかについて考えたことがあることがある方は少ないのではないでしょうか。

突然家族が警察に身柄を拘束されてしまった方の多くは非常に混乱し、大きな不安を抱えた状態で弁護士にご相談にいらっしゃいます。犯罪の嫌疑をかけられて逮捕されるということは、本人はもちろん、家族にとっても大きなショックを与えるものなのです。

刑事事件の手続には検察庁、裁判所などが関与し、刑法や刑事訴訟法に基づいて慎重に手続が進められます。

そこで、まずは逮捕後の手続について知り、何をするべきか慎重に検討することをお勧めします。

(1) 逮捕後の手続

警察に逮捕されると、「被疑者」という立場になり、通常は警察署内の留置所で身柄を拘束されます。極めて軽微な犯罪の場合や被害者に処罰感情がない場合にはすぐに釈放されることもありますが、基本的には逮捕後48時間以内に検察官の元に身柄が送られます。このことを「送検」と言います。

検察官は被疑者の取り調べを行い、裁判所に勾留請求をします。その後、被疑者は裁判所に連れて行かれて裁判官から質問を受け、裁判官が勾留決定をします。勾留決定時間は送検から24時間に行わなければいけないとされています。

ここでも、微罪の場合などは釈放される場合はありますが、釈放すると被疑者が証拠を隠滅する、もしくは逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるときには、勾留決定が出されます。

勾留期間中、家族などは警察官の立ち合いのもとで、留置場で被疑者と面会することができます。これを「接見」といいます。ところが、事件によっては「接見禁止」といって、弁護士以外は接見が禁じられることもあります。

勾留されると最長で20日間に渡って留置所内に身柄を拘束され、その間に実況見分に立ち会ったり、捜査官による取り調べを受けたりします。勾留期間が切れると、検察官は被疑者を起訴するか不起訴とするかの判断を行います。

不起訴処分となれば被疑者の身柄はそのまま解放されますが、起訴されると被告人という立場になり、裁判所で裁判を受けることになります。

(2) 逮捕されたらすぐに弁護士に依頼する

このように、逮捕後は約3週間で慌ただしく手続が進行しますので、その間にどのように対応するかが非常に重要です。

そこで、家族が逮捕されてしまったときには一刻も早く弁護士に相談することをお勧めします。

早い段階で弁護士にご依頼いただくことによって、裁判所に勾留請求却下の決定を出してもらうために意見書を提出して交渉を行ったり、被害者との示談を成立させたりするなど、身柄の拘束ができるだけ短くなるように対策を行うことができます。

墨田区、台東区、葛飾区、総武線・中央線・半蔵門線沿線にお住まい、お勤めの方で、刑事事件で逮捕されてしまった場合は、実績豊富な泉総合法律事務所の弁護士に是非一度ご相談ください、

3.墨田区を管轄する裁判所と警察署

最後に、墨田区を管轄する警察署と裁判所をご紹介します。

(1) 警察署

向島警察署
〒131-0044 東京都墨田区文花3丁目18番9号
03-3616-0110
管轄区:
墨田区の内、立花1丁目から6丁目、東墨田1丁目から3丁目、八広1丁目から6丁目、文花1丁目から3丁目、京島1丁目から3丁目、東向島1丁目から6丁目、墨田1丁目から5丁目、堤通1丁目から2丁目、向島4丁目14番から16番、向島5丁目48番から50番、押上2丁目27番から43番、押上3丁目

本所警察署
〒130-0003 東京都墨田区横川4丁目8番9号
03-5637-0110
管轄区:
墨田区の内、両国1丁目から4丁目、緑1丁目から4丁目、亀沢1丁目から4丁目、横網1丁目・2丁目、石原1丁目から4丁目、本所1丁目から4丁目、東駒形1丁目から4丁目、吾妻橋1丁目から3丁目、向島1丁目から3丁目、向島4丁目(14番から16番を除く)、向島5丁目(48番から50番を除く)、押上1丁目、押上2丁目(27番から43番を除く)、業平1丁目から5丁目、太平1丁目から4丁目、横川1丁目から5丁目、錦糸1丁目から4丁目、江東橋1丁目から5丁目、菊川1丁目から3丁目、立川1丁目から4丁目、千歳1丁目から3丁目

(2) 裁判所

刑事事件を管轄する裁判所は、簡易裁判所と地方裁判所です。簡易裁判所は罰金以下の刑に当たる罪および窃盗や横領など比較的軽微な罪の刑事事件を管轄し、地方裁判所はそれ以外の事件を管轄します。

墨田区を管轄するのは東京地方裁判所と東京簡易裁判所です。

東京地方裁判所
〒00-8920 東京都千代田区霞が関1-1-4
電話番号:03-3581-5411(代表)

東京簡易裁判所
〒100-8971 東京都千代田区霞が関1-1-2
電話番号:03-3581-5411(代表)

泉総合法律事務所の「錦糸町支店」は、停止しております。
皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
ご用命の方は、近隣の支店をご利用ください。
泉総合法律事務所の
東京都エリアの支店を探す